改葬許可申請書の書き方|記入例・必要書類・費用まで解説

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お墓の引っ越し、いわゆる「改葬」を進めようと決めたものの、市区町村役場に提出する「改葬許可申請書」をどう書けばよいか分からず、手が止まってしまう方は少なくありません。普段馴染みのない行政書類を前に、記入漏れや不備がないか不安に感じるのは自然なことです。大切なご先祖様やご家族のお墓に関わる手続きだからこそ、正確に進めたいというお気持ちは多くの方に共通しています。

本記事では、改葬許可申請書がなぜ必要なのかという基本的な位置づけから、申請書の入手方法、申請者・故人・墓地情報など各項目の具体的な記入例、埋葬証明書や受入証明書といった添付書類の準備、申請から許可証が発行されるまでの流れと目安の期間、そして申請にかかる費用まで、実際の手続きの順序に沿って整理しました。

あわせて、様式や必要書類が自治体によって異なる点や、改葬元と改葬先で自治体が異なる場合の注意点にも触れています。これから手続きを進める方が、迷いを減らしながら一つずつ準備を整えられるよう、実務の流れを中立的な立場でご案内します。

この記事でわかること

  • 改葬許可申請書の役割と墓地埫葬法に基づく法的根拠がわかる
  • 申請書が必要になるケースと不要なケースの具体例がわかる
  • 申請者・故人・墓地情報など記入欄ごとの書き方と記入例がわかる
  • 埋葬証明書や受入証明書など必要な添付書類と取得順序がわかる
目次

改葬許可申請書とは何か、なぜ必要なのか

改葬許可申請書の役割と法的根拠(墓地埋葬法)

改葬許可申請書とは、すでにお墓に納められているご遺骨を別の墓地・納骨堂・樹木葬地などへ移す際に、市区町村長の許可を得るために提出する書類です。ここでいう「改葬」とは、一度埋蔵・収蔵されたご遺骨を取り出し、他の場所へ移すことを指します。

この手続きは、「墓地、埋葬等に関する法律」(いわゆる墓地埋葬法)に基づいて定められています。同法では、改葬を行おうとする者は、改葬元の墓地・納骨堂が所在する市区町村長の許可を受けなければならないと定められており、この許可を受けるための申請書が「改葬許可申請書」にあたります。許可が下りると「改葬許可証」が交付され、この証明書を改葬先の墓地・納骨堂へ提示することで、新たな場所への納骨が可能になる仕組みです。

墓地埋葬法は、ご遺骨の埋蔵・収蔵の場所や経緯を行政が把握し、衛生面や公共の秩序を保つことを目的として整備された法律です。そのため改葬は、遺族や墓地管理者だけの判断で自由に行えるものではなく、市区町村を通じた一定の手続きを経る必要がある点が特徴です。宗旨・宗派を問わず、日本国内で改葬を行う場合には共通して関わってくる手続きとご理解いただくとよいでしょう。

申請が必要になるケース・不要なケース

改葬許可申請書が必要になる代表的なケースとしては、以下のような状況が挙げられます。

  • 既存のお墓を撤去(墓じまい)し、ご遺骨を別の墓地や納骨堂に移す場合
  • 遠方にあるお墓を、実家や住まいの近くのお墓に移す場合
  • お墓から樹木葬・納骨堂・永代供養墓など、別の形態の供養先へご遺骨を移す場合

これらはいずれも、一度埋蔵・収蔵されたご遺骨の所在地が変わるため、改葬許可申請書の提出が必要になります。

一方で、次のようなケースでは改葬許可申請書の提出が不要とされる場合があります。

  • 同一の墓地・納骨堂内で、区画や納骨室を移動するだけの場合
  • ご火葬後、まだどこにも埋蔵・収蔵していないご遺骨を、自宅で一時的に保管している場合

ただし、必要・不要の判断は自治体によって細かな取り扱いが異なることもあるため、迷う場合は改葬元の市区町村役場や墓地管理者に事前に確認しておくと安心です。

なお、改葬許可を得ずにご遺骨を移してしまった場合、墓地埋葬法上の手続きを経ていない状態となり、後から改葬先の墓地管理者や自治体との間で対応が必要になることがあります。手続きの順序に迷いがある場合は、まず改葬元の市区町村役場に相談し、必要な許可を得たうえで進めることが、後々のトラブルを避けるうえでも大切なポイントです。

改葬許可申請書の入手方法

改葬元(現在の墓地)がある市区町村役場でもらう方法

改葬許可申請書は、現在ご遺骨が納められている墓地・納骨堂が所在する市区町村役場の窓口で入手できます。多くの場合、戸籍・住民票関連の窓口や、環境衛生・生活衛生を担当する部署(自治体により名称は異なります)で取り扱っています。申請書がどの部署で扱われているか分からない場合は、事前に役場へ電話で確認しておくと、来庁時に窓口を探す手間を減らせます。

窓口で受け取る際には、申請書の記入方法や添付書類について、その場で職員に確認できるという利点があります。特に改葬理由の書き方や、改葬先の証明書類の様式について不明点がある場合は、窓口で相談しながら記入を進められる点も、来庁して入手するメリットの一つといえます。

自治体サイトからダウンロードできる場合の注意点

近年では、改葬許可申請書の様式を公式サイトで公開し、PDFやワード形式でダウンロードできるようにしている自治体も増えています。役場へ出向く時間が取りにくい方にとっては、自宅で様式を入手し、記入内容を事前に検討できる点が利点となります。

ただし、ダウンロードして利用する際には注意が必要です。改葬許可申請書の様式や記載項目は、法律で全国一律に定められているわけではなく、各市区町村が独自に様式を定めています。そのため、記入欄の名称や添付書類の指定、押印の要否などが自治体ごとに異なる場合があります。

特に注意したいのは、多くの場合、改葬元(現在お墓がある市区町村)の様式を使用する必要があるという点です。改葬先の自治体や、他の自治体の様式を誤って使用してしまうと、申請自体が受理されない可能性があります。インターネット検索で見つけた様式をそのまま利用する場合は、それが改葬元の自治体が公開している最新の様式であるかを、自治体名や発行部署名で確認することをおすすめします。

また、自治体によっては様式の改訂が行われることもあるため、ダウンロードした時期が古い場合は、念のため役場に問い合わせて最新版であるかを確認しておくと安心です。

改葬許可申請書の書き方・記入例

改葬許可申請書には、申請者に関する情報、故人(死亡者)に関する情報、改葬元・改葬先の墓地に関する情報、改葬理由などの記入欄が設けられているのが一般的です。ただし、項目名や欄の配置は自治体により異なるため、以下の記入イメージはあくまで一例としてご参照ください。実際の記入にあたっては、お手元の申請書の項目名や注記に沿って進めることをおすすめします。

申請者(喪主・施主)の記入欄の書き方

申請者欄には、改葬を申請する方(多くの場合は喪主・施主・祭祀を継承する方)の氏名・住所・生年月日・連絡先・故人との続柄などを記入します。以下は架空の記入例です。

項目記入例
申請者氏名山田 一郎
住所東京都〇〇区〇〇町1-2-3
生年月日昭和45年4月1日
電話番号03-〇〇〇〇-〇〇〇〇
死亡者との続柄長男

申請者の住所欄は、現住所を記入するのが一般的ですが、自治体によっては「住民票上の住所」であることを明記している場合もあります。押印欄が設けられている様式では、認印の使用可否についても申請書の注記や役場窓口で確認しておくと安心です。

故人(死亡者)の情報欄の記入方法

故人の情報欄では、氏名・本籍・死亡当時の住所・死亡年月日・埋葬(埋蔵)年月日などを記入します。

項目記入例
氏名山田 太郎
本籍東京都〇〇区〇〇町2丁目3番地
死亡時の住所東京都〇〇区〇〇町1-2-3
死亡年月日平成28年6月10日
埋葬(埋蔵)年月日平成28年7月20日

この欄で特に誤記が起きやすいのが「本籍」と「住所」の混同です。本籍は戸籍上の所在地であり、現住所や死亡時の居住地とは異なる場合があります。戸籍謄本や住民票の除票など、正確な情報が確認できる書類を手元に用意したうえで記入すると、記入ミスを防ぎやすくなります。

また、埋葬(埋蔵)年月日が古く、正確な日付が分からないケースも少なくありません。この場合は、判明している範囲(例:「昭和50年頃」)を記入したうえで、墓地管理者に確認を依頼するか、申請書の備考欄に不明である旨を記載できるかどうか、窓口に相談することをおすすめします。自治体によっては、埋葬証明書側の記載内容と整合していれば、年月日が「不詳」のままでも受理される場合があります。

改葬元・改葬先の墓地情報の記入方法

改葬元(現在ご遺骨が納められている墓地・納骨堂)と改葬先(新たに納骨する墓地・納骨堂)について、それぞれ名称・所在地・管理者名を記入する欄が設けられているのが一般的です。

項目記入例
改葬元の墓地名称〇〇霊園
改葬元の所在地東京都〇〇区〇〇町4丁目5番地
改葬元の管理者名〇〇霊園管理事務所
改葬先の墓地名称△△霊園
改葬先の所在地神奈川県〇〇市〇〇町6丁目7番地
改葬先の管理者名△△霊園管理組合

墓地名称や所在地は、墓地の使用許可証や管理者から発行される証明書に記載されている表記に合わせて記入すると、内容の食い違いを防ぎやすくなります。手元の書類とご自身の記憶に相違がある場合は、記入前に墓地管理者へ確認しておくと安心です。なお、改葬先が納骨堂や樹木葬など墓石を伴わない形態の場合も、名称・所在地・管理者の記入方法は基本的に同様ですが、様式によっては専用の欄が設けられていることもあります。

改葬理由欄の書き方の考え方

改葬理由欄には、改葬を行う背景・事情を記入します。厳密な文言が定められているわけではなく、事実に即した内容を簡潔に記載すれば差し支えないとされる場合が一般的です。

  • 「墓地の老朽化・後継者不在のため」
  • 「遠方のため管理が困難になったため」
  • 「families(親族)の居住地に近い墓地へ移すため」
  • 「墓地を集約し、複数の墓所を一箇所にまとめるため」

改葬理由に優劣や正誤があるわけではなく、事実関係を役場が確認できる程度に記載できていれば足りるとされています。理由欄の記載内容によって申請の可否が左右される性質のものではないため、率直な事情を記入する形で問題ないと考えられます。ただし、自治体によっては選択式(チェック方式)になっている場合や、自由記述の文字数に制限がある場合もあるため、様式に沿った記入を心がけましょう。

以上の項目はあくまで一般的な例であり、実際の申請書には自治体独自の欄(祭祀継承者の確認欄、複数柱分をまとめて記入する一覧表形式など)が設けられていることもあります。記入前に申請書全体に目を通し、不明な点があれば早めに役場窓口へ相談しておくと、記入のやり直しや再提出の手間を減らしやすくなります。

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申請に必要な添付書類

改葬許可申請書は、単体で提出しても受理されないことが一般的です。多くの自治体では、申請書に加えて「埋葬(埋蔵)証明書」や「改葬先の受入証明書」といった書類の添付を求めています。どのような書類が必要になるか、また、どのような順序で取得すればよいかを事前に把握しておくと、役場窓口でのやり取りをスムーズに進めやすくなります。

埋葬(埋蔵)証明書とは

埋葬(埋蔵)証明書とは、現在遺骨が納められているお墓の管理者(寺院・霊園・墓地の管理事務所など)が発行する書類で、「該当のご遺骨がその墓地に埋葬(埋蔵)されている」ことを証明するものです。改葬元の墓地管理者に発行を依頼する必要があり、多くの場合、改葬許可申請書の様式に「埋葬証明欄」があらかじめ組み込まれており、管理者に記入・押印してもらう形式を取っている自治体もあります。一方で、証明書自体を別紙として発行する自治体もあるため、様式の確認が必要です。

依頼の際には、改葬したい旨とその理由を管理者に伝え、証明書発行にあたって必要な情報(故人の氏名・死亡年月日・墓地の使用者名など)を確認しておくと、やり取りが円滑に進みやすくなります。管理者によっては発行までに日数を要する場合や、離檀に関する話し合いが必要になる場合もあるため、余裕を持って早めに相談することをおすすめします。

改葬先の受入証明書(墓地使用許可証)とは

改葬先の受入証明書とは、遺骨を新たに受け入れる墓地・納骨堂等の管理者が発行する書類で、「その墓地でご遺骨を受け入れる用意がある」ことを証明するものです。改葬先で新たに墓地の使用契約を結んだ場合には、その契約時に発行される墓地使用許可証(使用承諾書)の写しをもって受入証明に代える自治体もあります。

この書類は、改葬先の契約が完了していないと発行してもらえないケースがほとんどです。そのため、実務上は「改葬先を先に決めて契約を済ませ、その後に改葬元の埋葬証明書を取得し、改葬許可申請書と合わせて改葬元の役場に提出する」という順序で進めるのが一般的な流れとされています。改葬先が未定のまま改葬元の役場に相談に行くと、必要書類がそろわず二度手間になる場合もあるため、先に受け入れ先の目処を立てておくとよいでしょう。

申請者の本人確認書類など

申請者本人であることを確認するため、運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証といった本人確認書類の提示や写しの提出を求められる場合があります。また、申請者が故人の祭祀を継承する立場にあることを確認するため、戸籍謄本等の提出を求める自治体も見られます。

このほか、申請者が窓口に来庁できず代理人が手続きを行う場合には、委任状の提出が必要になることもあります。必要書類は自治体や改葬の状況(承継者以外が申請する場合など)によって異なるため、事前に改葬元の役場窓口やホームページで確認しておくと安心です。

申請から改葬許可証発行までの流れと期間

改葬許可申請書と添付書類がそろったら、いよいよ役場窓口への提出です。ここでは、提出後にどのような審査を経て許可証が発行されるのか、その一般的な流れと期間の目安について解説します。自治体によって処理にかかる日数には差があるため、あくまで目安として捉え、余裕を持ったスケジュールを組むことをおすすめします。

申請書提出後の審査の流れ

改葬許可申請書と埋葬証明書、受入証明書などの添付書類を役場の担当窓口(戸籍・住民登録課や環境衛生課など、自治体により担当部署の名称は異なります)に提出すると、まず書類に不備がないかの確認が行われます。記入漏れや押印漏れがあると、その場で訂正を求められる場合や、後日再提出が必要になる場合があります。

書類に不備がなければ、担当者による内容審査に進みます。審査では、申請者と故人との関係、改葬元・改葬先の墓地情報、改葬理由などが墓地埋葬法に照らして問題がないかが確認されます。多くの自治体では、この段階で申請者への追加の聞き取りを行うことは少なく、書類上の記載内容をもとに審査が完結します。

窓口での即日交付に対応している自治体もありますが、混雑状況や担当者の確認作業の都合により、その場では発行されず後日の受け取りとなるケースも見られます。郵送での申請・受け取りに対応している自治体もあるため、遠方にお住まいの場合や来庁が難しい事情がある場合は、事前に自治体の窓口へ郵送対応の可否を確認しておくとよいでしょう。

許可証発行までにかかる一般的な日数

改葬許可証の発行までにかかる日数は、自治体や申請内容、窓口の混雑状況によって幅があります。書類に不備がなく、窓口で即日発行の対応をしている自治体であれば、その日のうちに交付されることもあります。一方で、内容確認に時間を要する場合や、担当者の決裁を経る必要がある自治体では、数日から1週間程度を要することも珍しくありません。

特に、改葬元と改葬先の自治体が異なる場合や、埋葬証明書・受入証明書の内容確認に時間がかかる場合には、さらに日数を要する可能性があります。改葬のスケジュール(納骨式の日取りなど)が既に決まっている場合は、逆算して余裕を持って申請するとともに、事前に管轄の役場へ発行までの目安期間を問い合わせておくことをおすすめします。

許可証を改葬元・改葬先に提示するタイミング

改葬許可証が発行されたら、この証明書を改葬元の墓地管理者(遺骨を取り出す際)と、改葬先の墓地管理者(遺骨を新たに納める際)の両方に提示する必要があります。改葬元では、遺骨を取り出す作業(閉眼供養や墓じまいの儀式を伴う場合もあります)の際に許可証の提示を求められることが一般的です。改葬先では、新たに納骨する際に許可証を提出し、管理者の保管書類として控えを取られる場合があります。

そのため、許可証は改葬作業の当日までに手元に用意しておく必要があり、遺骨の取り出しや納骨の日程を決める前に、許可証の発行時期を見込んでおくことが望ましいといえます。原本は1通のみ発行される場合が多く、紛失した際の再発行手続きにも時間がかかることがあるため、大切に保管しておきましょう。

改葬許可申請にかかる費用

改葬許可申請書の提出にあたっては、申請手数料だけでなく、添付書類の発行にかかる実費も想定しておく必要があります。ここでは、費用の内訳と目安について解説します。金額は自治体によって差があるため、実際に手続きを行う市区町村の公式サイトや窓口で事前に確認することをおすすめします。

申請手数料の目安

改葬許可申請書自体の提出・審査にかかる手数料は、無料としている自治体が多く見られます。ただし一部の自治体では、1件あたり数百円程度の手数料を設定している場合もあります。手数料が発生する場合は、申請時に窓口で現金納付が求められることが一般的ですが、詳細な金額や納付方法は自治体ごとに異なるため、事前に改葬元の市区町村役場の公式ページ等で確認しておくと安心です。

証明書発行にかかる費用

改葬許可申請書そのものの手数料が無料であっても、添付書類として必要になる埋葬(埋蔵)証明書や受入証明書(墓地使用許可証)の発行には、別途実費がかかる場合があります。

埋葬証明書は、現在の墓地・霊園の管理者(寺院、公営霊園、民営霊園など)が発行するもので、発行手数料として数百円〜数千円程度が目安とされるケースが見られます。金額は各墓地・霊園の管理規則により異なり、税込・税別の別も管理者によって取り扱いが異なるため、依頼時に確認しておくことが大切です。

受入証明書(墓地使用許可証)についても、改葬先の墓地・霊園が発行する書類であり、発行手数料が発生する場合があります。こちらも数百円〜数千円程度を目安とする例が見られますが、公営霊園と民営霊園、寺院墓地とでは費用構成が異なる場合があるため、契約時の書類や管理者への確認が必要です。

なお、本セクションで挙げた金額はあくまで一般的な目安であり、正確な費用は各自治体・各墓地管理者の公式情報をもとにご確認ください。改葬元・改葬先が異なる自治体にまたがる場合は、それぞれの窓口で手数料体系が異なることもあるため、両方の情報を事前に照らし合わせておくと、手続きを進める際の見通しが立てやすくなります。

自治体によって様式・手続きが異なる場合の注意点

様式や必要項目が自治体ごとに違う理由

改葬許可申請の手続きは、墓地、埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)を根拠としていますが、申請書の具体的な様式や記入項目、添付書類の要否については、各市区町村が条例や規則に基づいて独自に定めています。そのため、ある自治体で使われている申請書の項目が、別の自治体では設けられていない、あるいは逆により詳細な記入が求められるといった違いが生じることがあります。

例えば、改葬理由の記入欄が簡潔な選択式になっている自治体もあれば、自由記述で詳しく求める自治体もあります。また、複数の焼骨をまとめて改葬する場合の申請書の枚数の考え方(1名ごとに1枚必要か、まとめて1枚で申請できるか)も、自治体によって運用が異なる場合があります。こうした差異は自治体ごとの運用の問題であり、どちらが優れているというものではありません。実際に手続きを進める際は、思い込みで記入を進めず、改葬元の市区町村役場の公式サイトで最新の様式を確認するか、窓口や電話で直接問い合わせることをおすすめします。

改葬元と改葬先の自治体が異なる場合の注意

改葬許可申請は、原則として現在お墓がある改葬元の市区町村役場に対して行います。改葬先が別の都道府県や市区町村であっても、申請窓口が改葬先の自治体に変わるわけではない点は、多くの自治体で共通する基本的な考え方です。ただし、改葬先の墓地管理者から発行される受入証明書(墓地使用許可証等)は、改葬先の自治体や墓地の様式に従って準備する必要があるため、改葬元・改葬先それぞれで求められる書類の形式を混同しないよう注意が必要です。

また、改葬元と改葬先が離れた自治体にまたがる場合、書類のやり取りに郵送を利用したり、担当窓口間で確認に時間を要したりすることもあります。余裕を持ったスケジュールで手続きを進めるとともに、疑問点が生じた際は、まず改葬元の役場に問い合わせ、必要に応じて改葬先の墓地管理者や自治体窓口にも確認を取るという流れを意識しておくと、手続きを進めやすくなります。

改葬許可申請書に関するよくある質問

代理申請は可能ですか

多くの自治体では、申請者本人だけでなく、親族や石材店などの代理人による申請を受け付けています。ただし、その場合は委任状の提出を求められることが一般的です。委任状の様式は自治体によって異なるため、事前に改葬元の市区町村役場の窓口やホームページで確認しておくと安心です。行政書士などの専門家に手続きを依頼することも選択肢の一つですが、書類作成の代行範囲については専門家にご相談ください。

複数のご遺骨をまとめて申請できますか

同一のお墓に複数のご遺骨が埋葬・埋蔵されている場合、まとめて1枚の申請書で手続きできる自治体と、ご遺骨1名ごとに申請書を分ける必要がある自治体があります。この運用は自治体ごとに異なるため、複数のご遺骨を改葬する予定がある場合は、事前に改葬元の役場へ確認しておくことをおすすめします。

記入を間違えた場合はどうすればよいですか

記入内容を誤った場合は、二重線を引いて訂正印を押す形式が認められている自治体もありますが、訂正箇所が多い場合や重要な項目(氏名・死亡年月日など)を誤った場合は、新しい用紙に書き直すよう案内されることもあります。窓口で提出する際にその場で確認してもらえる場合もあるため、記入に不安がある場合は、事前に下書きを持参し窓口で相談しながら清書する方法も一つの進め方として考えられます。

申請書はいつまでに提出すべきですか

改葬許可申請には、墓地埋葬法上の明確な期限は定められていません。ただし、改葬先の墓地や納骨堂の使用開始日、改葬元での閉眼供養や墓じまいの日程などとの兼ね合いがあるため、実際にご遺骨を取り出す予定日から逆算し、余裕をもって申請を進めることが望ましいと考えられます。埋蔵証明書や受入証明書など添付書類の準備にも一定の日数がかかる場合があるため、全体のスケジュールを早めに把握しておくと安心です。

申請書の様式は改葬元・改葬先どちらのものを使いますか

改葬許可申請は、現在ご遺骨が埋葬・埋蔵されている改葬元の市区町村役場に対して行うのが基本です。そのため、使用する申請書の様式も改葬元の自治体が定めるものになります。改葬先の自治体とは様式や必要書類が異なる場合があるため、混同しないよう注意が必要です。

申請内容に不備があった場合、許可証の発行は遅れますか

記入漏れや添付書類の不足がある場合、窓口での確認や再提出が必要になり、その分だけ許可証の発行までに時間がかかる可能性があります。余裕のあるスケジュールで手続きを進め、提出前に記入項目や添付書類を一通り見直しておくことが、スムーズな手続きにつながると考えられます。

手続きに不安がある場合の相談先について

ここまで、改葬許可申請書の書き方や必要書類、申請から許可証発行までの流れについて解説してきました。手続きの内容自体は複雑すぎるものではありませんが、平日に役場や墓地管理者へ何度も足を運ぶ必要があったり、親族間の調整に時間がかかったりすることも少なくありません。仕事や介護などで時間的な余裕が取りにくい場合には、専門家に手続きの一部を任せることも一つの選択肢として考えられます。

行政書士は、改葬許可申請書をはじめとする官公署への提出書類の作成・代行を業として行うことができる専門家です。申請書の記入方法に不安がある場合や、複数のご遺骨をまとめて改葬する予定があり書類が煩雑になりそうな場合には、相談してみるのも一つの方法です。依頼できる業務の範囲や費用については事務所によって異なるため、事前に見積もりを取り、内容を確認したうえで判断されることをおすすめします。

また、改葬先となる新しい供養先がまだ決まっていない場合には、霊園や納骨堂、樹木葬など複数の選択肢を比較検討できる相談窓口を利用する方法もあります。改葬先の情報収集に時間をかけられない場合や、どのような供養の形が家族の意向に合うか整理したい場合には、こうした窓口を活用することで検討の負担を軽減できる可能性があります。

なお、墓じまいにかかる費用の全体像や、納骨堂・樹木葬・永代供養墓といった新しい供養先ごとの特徴を比較したい場合は、当サイトの関連記事もあわせてご参照ください。ご自身やご家族の状況に合わせて、無理のない範囲で情報を集めながら手続きを進めていただければと思います。

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この記事を書いた人

ともしるべ運営者。葬儀・お墓・仏壇・死後の手続きの費用と段取りを、公式情報・公的資料の出典を確認しながら、わかりやすく解説しています。

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