実家じまいは何から始める?手順・費用・遺品整理との違いを解説

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親が高齢になったとき、あるいはご逝去をきっかけに、多くの方が「実家じまい」という課題と向き合うことになります。長年暮らした家をどうするか、家の中に残されたたくさんの家財をどう整理すればよいか、何から手をつければよいのか分からず、戸惑いや不安を感じている方も少なくないのではないでしょうか。

実家じまいには、家財の整理だけでなく、相続登記などの手続き、不動産の売却や解体といった判断まで、幅広い作業が含まれます。やるべきことが多岐にわたるため、漠然とした負担感を抱えたまま時間が過ぎてしまうケースも見られます。この記事では、実家じまいの全体像と最初の一歩、遺品整理との違い、必要な手続き、家財・不要品の処分方法、不動産の選択肢、費用の目安までを順に整理してご紹介します。

実家じまいには決まった正解があるわけではなく、家族の状況や思い入れによって進め方は異なります。この記事は判断を急がせるものではなく、あくまで判断材料を提示するものです。ご自身やご家族のペースで、少しずつ検討を進めるための参考としてお役立てください。

この記事でわかること

  • 実家じまいの意味と含まれる作業内容の全体像がわかる
  • 実家じまいと遺品整理の作業範囲・手続き面の違いがわかる
  • 実家じまいを始める際の3つの最初のステップがわかる
  • 相続登記の義務化・期限や必要な手続きの内容がわかる
目次

実家じまいとは何か(作業内容の全体像)

実家じまいの定義と含まれる作業

「実家じまい」とは、親が暮らしていた実家について、家財の整理から不動産としての処分、各種手続きまでを含めた一連の対応を指す言葉です。明確な法律用語ではなく、終活や相続に関する場面で使われるようになった呼び方ですが、一般的には次のような作業が含まれると考えられています。

  • 家の中に残された家財・生活用品・思い出の品の仕分けと処分
  • 不動産の名義変更(相続登記)や関連する法的手続き
  • 実家そのものの売却・解体・賃貸活用といった今後の方針決定
  • 電気・水道・ガスなどライフラインや固定資産税に関する手続き

このように、実家じまいは「片付け」の作業だけでなく、不動産をどうするかという判断や、行政・法務に関わる手続きまでを広く含む点が特徴です。家財の整理だけを指す「遺品整理」とは範囲が異なりますが、その違いについては次のセクションで詳しく触れます。

実家じまいが必要になるタイミング

実家じまいを検討し始めるタイミングは家庭によってさまざまですが、多くの場合、次のような状況がきっかけになると考えられます。

  • 親が入院や施設入居をきっかけに、実家で一人暮らしを続けることが難しくなったとき
  • 親の介護が本格化し、実家に誰も住まなくなる見込みが立ったとき
  • 親がご逝去され、相続の対象として実家が残されたとき
  • 実家がすでに空き家となり、管理の負担や将来への不安を感じ始めたとき

生前に親と相談しながら準備を進めるケースもあれば、ご逝去後に相続人となった家族が着手するケースもあります。どちらの場合であっても、実家じまいには家財の量や不動産の状況によって一定の時間がかかることが少なくありません。焦って結論を急ぐ必要はありませんが、「いつかやらなければ」と漠然と先送りにするよりも、現状を把握し、家族の中で少しずつ話し合いを始めておくことが、後の負担を軽くする一助になる場合があります。

実家じまいと遺品整理の違い

遺品整理との作業範囲の違い

「遺品整理」と「実家じまい」は似た場面で使われる言葉ですが、指し示す作業の範囲は異なります。遺品整理は、故人が遺した家財・衣類・写真・貴重品などを仕分け、必要なものと不要なものに分けて処分する作業を中心に指す言葉です。主に「モノの整理」に焦点が当てられており、遺品整理業者と呼ばれる専門業者も、この家財の仕分け・搬出・処分を主な対応範囲としているケースが多く見られます。

一方で実家じまいは、この家財整理を含みつつも、それだけにとどまりません。実家という不動産そのものを今後どうするか(売却する、解体する、賃貸に出す、あるいはそのまま維持するか)という方針決定や、それに伴う各種手続きまでを含む、より広い概念です。つまり遺品整理は実家じまいの中に含まれる一工程であり、実家じまいはその先の不動産・法務面の対応まで見据えた取り組みといえます。

実家じまいに含まれる不動産・手続き面の対応

実家じまいで特に遺品整理と異なるのは、不動産の名義変更(相続登記)や固定資産税・ライフラインに関する手続きなど、法務・行政面の対応が含まれる点です。実家の名義が故人のままになっている場合は相続人への名義変更が必要になりますし、実家を売却する場合には不動産会社とのやり取りや契約手続きも発生します。解体を選ぶ場合は解体業者の選定や近隣への配慮、賃貸に出す場合は管理会社との契約など、家財の片付けが終わった後も対応すべき事柄が続くのが実家じまいの特徴です。

そのため、遺品整理だけを終えて「実家じまいが完了した」と考えてしまうと、相続登記や不動産の処分方針が手つかずのまま残ってしまう場合があります。実家じまいを進める際は、家財の整理と並行して、不動産をどうするかという方針や必要な手続きについても早い段階から視野に入れておくことが望ましいといえます。これらの具体的な手続きの内容については、後述のセクションで詳しく解説します。

実家じまいで最初にやるべきこと

実家じまいは対応範囲が広く、何から着手すればよいか迷いやすい取り組みです。ここでは、実際に手を動かす前に整えておきたい3つのステップを順番にご紹介します。焦って家財の処分から始めてしまうと、後から親族間で意見が食い違ったり、必要な書類が見つからなくなったりすることもあるため、まずは全体像を把握することから始めることをおすすめします。

家族・親族との話し合いと合意形成

最初に取り組みたいのは、家族・親族間での話し合いです。実家は多くの場合、複数の相続人が関わる財産であり、担当者一人の判断だけで進めてしまうと、後になって「聞いていなかった」「思い出の品を勝手に処分された」といった行き違いが生じることがあります。

  • 実家を売却するのか、解体するのか、当面はそのまま維持するのか、方針の方向性を共有する
  • 誰が中心となって作業を進めるか、役割分担を決めておく
  • 形見分けの希望や、残しておきたい品物の有無を早い段階で聞いておく

この段階では細部まで決め切る必要はありませんが、大まかな方向性を家族・親族で共有しておくことで、後の作業がスムーズに進みやすくなります。特に実家に思い入れのある親族がいる場合は、事務的な進行だけでなく、気持ちの面にも配慮しながら話し合いを重ねることが望ましいでしょう。

実家の現状把握(権利関係・家財量の確認)

方針の方向性が見えてきたら、次に実家そのものの現状を確認します。具体的には、大きく分けて「権利関係の確認」と「家財量の確認」の2点です。

  • 権利関係の確認:登記簿謄本(登記事項証明書)を法務局で取得し、名義人が誰になっているか、抵当権など他の権利が設定されていないかを確認します。名義が祖父母の代のままになっているなど、想定より複雑なケースもあるため、早めの確認が安心につながります。
  • 家財量の確認:実家全体を見て回り、部屋数や家財の量、大型家具・家電の有無などをおおまかに把握します。この段階では詳細な仕分けまでは行わず、全体のボリューム感をつかむことを目的とします。

あわせて、固定資産税の納税通知書や公共料金の請求書、火災保険の証券など、今後の手続きで必要になりそうな書類の所在も確認しておくと、後の作業を進めやすくなります。

全体のスケジュールと優先順位の整理

権利関係と家財量のおおよそが把握できたら、全体のスケジュールを大まかに組み立てます。実家じまいは家財整理・各種手続き・不動産の方針決定など複数の作業が並行して発生するため、優先順位を意識しておくことが大切です。

  • 相続登記など、期限が定められている手続きから逆算して全体の目安期間を設定する
  • 家財整理は自分たちで進めるか、業者に依頼するかを検討し、依頼する場合は早めに見積もりを取る
  • 不動産の売却・解体・賃貸などの方針は、家財整理と並行して情報収集を進めておく

実家じまいは数か月から1年以上かかることも珍しくない取り組みです。すべてを一度に終わらせようとせず、無理のないペースで優先順位をつけながら進めていくことが、心身の負担を軽減することにつながります。

必要な手続き(相続登記・名義変更など)

家族・親族との話し合いや実家の現状把握が済んだら、次に取り組みたいのが各種の名義変更・解約手続きです。実家じまいには家財の整理だけでなく、不動産や公共料金などの権利関係を整理する作業が伴います。ここでは代表的な手続きを整理してご紹介します。

相続登記(不動産の名義変更)の義務化と期限

実家の名義が亡くなった方のままになっている場合、相続登記(不動産の名義変更)を行う必要があります。法務省の案内によると、相続登記は令和6年(2024年)4月1日から義務化されており、相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記の申請をすることが求められています(出典:法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」)。

この義務化は、施行日より前に発生した相続にも適用されるとされており、すでに相続が発生している実家についても対象となる点に注意が必要です。正当な理由なく期限内に登記の申請をしなかった場合は、過料の対象となる可能性があるとされています(出典:法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」)。実家の売却や解体、賃貸に出す際には、名義が現在の所有者と一致していないと手続きが進められないケースが多いため、実家じまいの早い段階で相続登記の状況を確認しておくことをおすすめします。

固定資産税や公共料金などの手続き

実家に関する手続きは、不動産の名義変更だけにとどまりません。以下のような手続きも、実家じまいの過程で必要になることが一般的です。

  • 固定資産税の納税義務者の変更(市区町村の窓口への届出)
  • 電気・ガス・水道といったライフラインの解約または名義変更
  • 電話・インターネット回線の解約
  • 新聞や各種サービスの定期契約の解約
  • 火災保険・地震保険の名義変更や解約

固定資産税は、実家を解体・売却するまでの間も継続して発生する費用のため、誰が負担するのかを親族間であらかじめ決めておくと、後のトラブルを避けやすくなります。また、水道や電気などは、家財整理の作業中に使用する場合もあるため、解約のタイミングは作業スケジュールと合わせて検討することが望ましいでしょう。

専門家(司法書士・行政書士)への相談が必要なケース

相続人が複数いる場合や、相続関係が複雑な場合、遺産分割協議がまとまっていない場合などは、相続登記の手続きを自身で進めることが難しいことがあります。このようなケースでは、司法書士に相談することで、必要書類の確認や登記申請の手続きについて助言を受けられる可能性があります。

また、遺産分割協議書の作成や、相続に関するその他の書類作成については、行政書士が対応できる範囲もあります。相続財産の内容によっては相続税の申告が必要になる場合もあり、その際は税理士への相談が必要です。手続きの内容によって相談すべき専門家が異なるため、状況に応じて、司法書士・行政書士・税理士・弁護士など専門家への相談を検討することをおすすめします。

家財・不要品の処分方法

相続登記や各種手続きの見通しが立ったら、実家じまいの中でも特に手間と時間がかかる家財・不要品の整理に取りかかります。長年暮らした実家には家具や衣類、食器、書類など多くの物が残されていることが多く、進め方によって負担や費用の大きさが変わってきます。ここでは自分で行う場合と業者に依頼する場合、それぞれの進め方をご紹介します。

自分で仕分け・処分する場合の進め方

時間的な余裕があり、家族・親族が近隣に住んでいる場合などは、自分たちで仕分けから処分まで進める方法もあります。一般的には「残す物」「譲る・売る物」「処分する物」の3つに分類しながら、部屋ごとに順番に整理していく進め方が取り組みやすいとされています。

  • 大型家具・家電は自治体の粗大ごみ収集や、購入店・家電量販店の引き取りサービスを利用する方法があります
  • まだ使用できる衣類や食器などはリサイクルショップやフリマアプリでの売却、寄付という選択肢もあります
  • 書類・写真・手紙などは後述する貴重品・思い出の品と合わせて別途保管しておくと安心です

自治体によって粗大ごみの回収ルールや持ち込み処分の可否、料金体系が異なるため、実家がある市区町村の案内を事前に確認しておくとスムーズに進められます。

遺品整理業者・不用品回収業者に依頼する場合

家財の量が多い場合や、遠方に住んでいて頻繁に実家へ通えない場合、また心理的な負担から自分たちだけでの整理が難しい場合には、遺品整理業者や不用品回収業者に依頼する方法もあります。業者に依頼することで、仕分けから搬出、処分まで一括して任せられる点がメリットとして挙げられます。

依頼する際には、次のような点を確認しておくと安心です。

  • 見積もりの内訳(作業費・処分費・運搬費などの区分)が明確になっているか
  • 一般廃棄物収集運搬の許可を保有しているか、または許可を持つ事業者と提携しているか
  • 追加費用が発生する場合の条件があらかじめ説明されているか

費用の目安については後の章で改めてご説明しますが、複数社から見積もりを取り、作業内容と費用を比較したうえで判断することが、納得できる実家じまいにつながります。

貴重品・思い出の品の扱い方

家財整理を進める中で、現金や通帳、印鑑、権利書といった貴重品が見つかることがあります。これらは処分の対象と混同しないよう、作業の早い段階で別に保管しておくことが大切です。特に業者に依頼する場合は、貴重品の取り扱いについて事前に取り決めをしておくと、後のトラブルを避けやすくなります。

一方で、写真や手紙、日記、趣味の品など、金銭的な価値はなくても家族にとって思い出深い品も多く残されているものです。こうした品はすべてを一度に判断しようとせず、「迷ったものは一旦保留にして後で見直す」といった進め方も選択肢の一つです。実家じまいは物理的な整理であると同時に、故人や実家との向き合い方を考える機会でもあるため、時間や心情に無理のない範囲で進めることが望ましいといえます。

遺品整理の費用は、物量・間取り・作業条件で大きく変わります。相場を知ったうえで、自分の部屋の条件で見積もりを取ると差が分かります。全国対応で、見積もりは無料です。

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実家(不動産)の選択肢と判断基準

家財の整理にめどが立ったら、実家という不動産そのものをどう扱うかを検討する段階に入ります。主な選択肢は「売却」「解体して土地として活用・売却」「賃貸に出す」の3つです。どの方法が適しているかは、実家の立地や建物の状態、家族の意向、経済的な事情によって異なります。それぞれのメリットと注意点を整理し、判断材料としてご確認ください。

売却する場合のメリット・注意点

建物付きのまま、または解体せずに売却する方法です。まとまった資金を得やすく、以後の管理や固定資産税の負担がなくなる点が主なメリットとして挙げられます。特に立地条件が良く、建物の状態が比較的良好な場合は、リフォーム前提の買主が見つかる可能性もあります。

一方で、築年数が古い建物や、耐震性・老朽化に不安がある物件は、買主から解体前提での購入を希望されたり、売却価格が想定より低くなったりする場合があります。また、相続登記が完了していないと売却手続きを進められないため、名義変更を済ませてから売却活動に入る必要がある点にも注意が必要です。売却にあたっては、複数の不動産会社に査定を依頼し、相場観を把握したうえで判断することが望ましいとされています。

解体して土地として活用・売却する場合

老朽化が進んでいる、あるいは再建築が難しい立地などの事情がある場合には、建物を解体して更地にしてから売却する、または土地として活用する方法もあります。更地にすることで買主の選択肢が広がり、売却がスムーズに進むケースもあります。

ただし、解体には一定の費用がかかるほか、更地になると固定資産税の住宅用地特例が適用されなくなり、税負担が増える場合がある点には留意が必要です。また、地域によっては再建築に制限がある土地(再建築不可物件など)もあるため、解体前に土地の法的な条件を確認しておくことが重要です。解体費用の具体的な目安については、後述の「費用の目安」セクションで扱います。

賃貸に出す場合の可能性と課題

実家を手放すことに心理的な抵抗がある場合や、将来的に家族が戻る可能性を残しておきたい場合には、賃貸に出すという選択肢もあります。売却と異なり所有権を維持したまま収益を得られる点がメリットですが、入居者を確保できるかどうかは立地や建物の状態に大きく左右されます。

また、賃貸経営には、リフォーム・修繕費用の負担、入居者とのトラブル対応、空室時の管理や固定資産税の負担など、継続的な手間とコストが発生します。遠方に住んでいる場合は管理会社への委託を検討することになりますが、その分の管理費用も見込んでおく必要があります。実家への思い入れが強い場合や、将来の使い道が未確定な場合に検討されることが多い選択肢ですが、長期的な収支の見通しを立てたうえで判断することが望ましいといえます。

実家の処分方法(売却・解体・賃貸)の比較

実家という不動産の処分方法は、大きく分けて「そのまま売却する」「解体してから売却・活用する」「賃貸に出す」の3つに整理できます。ここでは、費用目安・期間目安・メリット・デメリット・向いているケースという5つの観点から、それぞれの特徴を比較します。費用や期間はあくまで一般的な目安であり、実家の立地・建物の状態・地域の不動産市況によって大きく変動する点にご留意ください。

処分方法 費用目安(税込) 期間目安 メリット デメリット 向いているケース
そのまま売却(建物付き) 仲介手数料は宅地建物取引業法に基づく速算式「売買価格×3%+6万円+消費税」が上限の目安(国土交通省告示による速算式、2026年時点)。このほか登記関連費用等が別途発生する場合があります。 売却活動の開始から引き渡しまで、一般的には3か月~1年程度が目安とされていますが、立地や市況により要確認です。 解体費用をかけずに済み、早期に現金化しやすい 建物の老朽化が進んでいる場合、買主が見つかりにくかったり価格が下がったりする場合がある 建物の状態が比較的良好、または立地条件が良く、リフォーム前提の買主が見込める場合
解体して売却・土地活用 木造住宅の解体費用は延床面積30坪程度で100万円~200万円程度(税込)が目安とされる場合が多いとされます(一般社団法人全国解体工事業団体連合会等の公開情報を参考。詳細な最新相場は同団体や自治体の空き家対策窓口等でご確認ください)。上記に加え、仲介手数料等が別途発生する場合があります。 解体工事におおむね1週間~1か月程度、その後の売却活動を含めると数か月~1年程度が目安です(要確認)。 更地として売りに出せるため買主の選択肢が広がりやすく、土地活用(駐車場等)の道も開ける 解体費用がまとまって必要になり、更地にすると固定資産税の住宅用地特例が外れ税額が上がる場合がある 建物の老朽化・耐震性への不安が大きい場合、立地条件が良く更地需要が見込める場合
賃貸に出す リフォーム・修繕費用は建物の状態により幅があり要確認。管理を委託する場合の管理委託手数料は家賃の5%程度(税込)が目安とされる場合があります(公益財団法人日本賃貸住宅管理協会等の公開情報を参考)。 入居者募集から契約まで、一般的には1~3か月程度が目安とされますが、地域の賃貸需要により要確認です。 売却・解体をせずに済み、家賃収入を得ながら実家を保有し続けられる 空室リスクや修繕費用の負担が継続し、管理の手間や責任が発生する 賃貸需要が見込める立地で、すぐに手放す判断がつかない場合や将来的に自身が使う可能性を残したい場合

実家じまいにかかる費用の目安

実家じまいでは、家財の処分、建物の解体、各種手続きなど、複数の場面で費用が発生します。ここでは項目ごとにおおよその目安を整理しますが、実際の金額は建物の広さ・家財の量・立地・依頼先によって幅があります。見積もりを取る際の参考としてご覧ください。

遺品整理・処分費用の目安

遺品整理業者や不用品回収業者に依頼する場合、費用は間取りや家財の量に応じて設定されることが一般的です。一般社団法人遺品整理士認定協会が公表している目安によると、1LDK程度で税込5万円~20万円程度、3LDK以上の広い間取りでは税込20万円~50万円程度が一つの目安とされています(出典:一般社団法人遺品整理士認定協会「遺品整理に関するアンケート調査」)。ただし、階段作業の有無や搬出distanceといった現場条件、繁忙期かどうかによっても金額は変動するため、複数社から見積もりを取り、内訳(作業員数・トラック台数・処分費用の内訳)を確認することが大切です。

自分たちで仕分け・処分を行う場合は、人件費こそかかりませんが、粗大ごみ処理券の購入費用(自治体により1点数百円~数千円程度が目安)や、レンタカー代、時間的・体力的な負担が発生します。作業できる親族の人数や実家までの距離、時間的余裕を踏まえて、自力で行うか業者に依頼するかを判断するとよいでしょう。

解体費用の目安

建物を解体する場合の費用は、構造や延床面積によって差があります。国土交通省が公表している資料等を参考にすると、木造住宅の解体費用は坪あたり税込3万円~5万円程度が一つの目安とされ、延床面積30坪程度の木造住宅であれば総額で税込100万円~150万円程度になるケースが見られます(出典:国土交通省「建設リサイクル法に関する資料」等)。鉄骨造・鉄筋コンクリート造の場合はさらに高額になる傾向があります。また、家財が残ったままの解体は追加費用が発生する場合があるため、解体前の家財処分を済ませておくと、見積もりの内訳が明確になりやすいでしょう。

なお、解体には建設リサイクル法に基づく事前届出が必要なほか、自治体によっては空き家解体に対する補助金制度を設けている場合があります。制度の有無や要件は自治体ごとに異なるため、実家が所在する市区町村の窓口やホームページで確認することをおすすめします。

手続きにかかる諸費用

相続登記(不動産の名義変更)を自分で行う場合、登録免許税として固定資産税評価額の0.4%程度が原則としてかかります(出典:国税庁「登録免許税の税額表」)。司法書士に手続きを依頼する場合は、登録免許税に加えて報酬として税込5万円~15万円程度が目安とされています。相続関係が複雑な場合や、相続人の数が多い場合には、報酬額が上がる傾向があります。

また、相続財産の評価や相続税の申告が必要となるケースでは、税理士への相談・依頼費用が別途発生します。個別の税額計算や申告の要否については、税理士にご相談いただくことをおすすめします。権利関係の確認や書類作成に不安がある場合は、司法書士・行政書士といった専門家に早めに相談することで、手続きの漏れや後々のトラブルを避けやすくなります。

これらの費用はいずれも目安であり、実際の金額は物件の状況や依頼先によって異なります。複数の業者・専門家から見積もりを取り、内容と金額の両面から比較検討することが、納得できる実家じまいにつながります。

よくある質問

実家じまいはいつから始めるべきですか

明確な開始時期が定められているわけではありませんが、親御さんが元気なうちから話し合いを始めておくと、本人の意向を確認しながら進められるという利点があります。生前に方向性だけでも共有しておくことで、相続発生後の手続きや家財整理の負担を軽減できる可能性があります。一方で、相続発生後に着手する場合も、遺品整理と並行して不動産の状況把握から進めることで、無理のない範囲で対応を進められます。

自分たちだけで実家じまいを進めることは可能ですか

家財の量が少ない場合や、権利関係が単純な場合には、家族・親族のみで進めることも選択肢の一つです。ただし、遠方に住んでいる、体力的な負担が大きい、相続人が複数いて権利関係が複雑といった場合には、遺品整理業者や司法書士・行政書士といった専門家に部分的にでも依頼することで、作業負担や手続きの漏れを抑えられる可能性があります。ご自身の状況に応じて、どこまでを自分たちで行い、どこから専門家に任せるかを検討することが大切です。

実家を空き家のまま放置するとどうなりますか

空き家を長期間放置すると、建物の老朽化や防犯・防災上のリスクが高まるほか、周辺への影響が懸念される場合があります。また、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、管理不全な状態と判断された空き家(特定空家等)については、固定資産税の住宅用地特例が解除され、税負担が増える可能性がある仕組みが設けられています。具体的な適用の有無や税額については、お住まいの自治体や税理士にご確認いただくことをおすすめします。

実家じまいにはどのくらいの期間がかかりますか

家財の量や相続手続きの進み具合、不動産をどう処分するかによって期間は大きく異なります。家財整理だけであれば数日から数週間で完了するケースもありますが、相続登記や不動産の売却・解体まで含めると、半年から1年程度、あるいはそれ以上かかる場合もあります。全体のスケジュールに余裕を持たせ、優先順位をつけて進めることが、心理的な負担を減らすことにもつながります。

親が存命のうちから実家じまいを進めても問題ありませんか

親御さんの意思を尊重しながら進める限り、生前から準備を始めることに問題はありません。むしろ、本人が思い出の品の扱いや今後の住まいについて希望を伝えられる状態で話し合いを進めることは、後々の家族間の認識のずれを防ぐことにもつながります。ただし、本人の気持ちに配慮せず一方的に進めることは避け、対話を重ねながら合意形成を図ることが望ましいといえます。

専門家への相談・見積り依頼という選択肢

実家じまいは、家財の整理から不動産の手続きまで対応範囲が広く、家族・親族だけで全体像を把握しながら進めるには時間や労力がかかる場合があります。特に遠方にお住まいの方や、日中は仕事で作業時間を確保しにくい方にとっては、どこまでを自分たちで担い、どこから専門家に任せるかを見極めること自体が一つの検討事項になります。

遺品整理業者に相談すると、家財の量や作業範囲に応じたおおよその費用感をつかめる場合があります。また、不動産の売却・解体・賃貸といった選択肢で迷う場合には、不動産会社や解体業者、司法書士・行政書士といった専門家に話を聞いてみることで、実家の状況に合った進め方の判断材料が増える可能性があります。複数の業者から一括で見積りを取れるサービスを利用すれば、費用や対応内容を比較しながら検討を進めやすくなるという利点もあります。

ただし、こうした相談や見積り依頼は、すぐに契約や作業依頼につながるとは限りません。まずは情報収集の一環として、現時点での実家の状況や希望を伝え、選択肢や費用の目安を確認してみるという活用の仕方もあります。話し合いの段階で家族・親族と共有できる材料が増えることで、今後の方針を落ち着いて検討しやすくなるでしょう。

実家じまいを進めるタイミングや依頼する範囲は、ご家庭ごとの事情によって異なります。ご自身やご家族のペースに合わせて、無理のない形で専門家への相談を検討してみてはいかがでしょうか。

遺品整理の費用を正確に知りたいときは

遺品整理の費用は物量・間取り・作業条件で大きく変わるため、正確な金額は見積りでの確認が確実です。遺品整理110番なら、全国対応で優良業者の紹介と無料見積りの依頼ができます。

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この記事を書いた人

ともしるべ運営者。葬儀・お墓・仏壇・死後の手続きの費用と段取りを、公式情報・公的資料の出典を確認しながら、わかりやすく解説しています。

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